ピースの又吉さんが芥川賞を受賞しましたね。
芸人として活動する傍ら小説を書き、この結果は素直に尊敬に値します。
実はこの芥川賞、又吉さんともう一人受賞しているのです。
そのもう一人というのが羽田圭介さんという方。
又吉さんのインパクトが強すぎて埋もれがちになっていますが、 羽田さんも29歳と比較的若い年齢での受賞で、 本来もっと注目されても良いような気がするのですが^^;
ということで僕が個人的に 羽田圭介さんにフィーチャーしてみました!
羽田圭介さんの経歴と職業
1985年10月19日生まれで東京都出身です。
明治大学付属明治高等学校の在学中に描いた小説「黒冷水」で文藝賞を受賞しています。
17歳での受賞は当時3人目で、最年少だったようです。
付属高校から明治大学へ進学し、 卒業後は、そのまま小説家になるのではなく、 「人とのつながりがないと書けないから」 という理由で民間企業に就職しています。
どこの民間企業なのかまでは情報が見つかりませんでしたが、 商学部を卒業しているので無難に営業職かなぁと予想です(・∀・)
と思ったら… 会社員生活がそれなりに楽しかったようで、 「このままだと小説を書かなくなる」 との理由で会社は辞めて、専業作家になったようです^^;
二足のわらじはやはり難しいんでしょうかね〜。
それを考えると、 ピース又吉さんは本当にすごいですよね( ゚д゚ )
スクラップ・アンド・ビルドのあらすじ
芥川賞を受賞した作品がどんなものなのか気になりますよね。
おおまかなあらすじは以下の内容です。
主人公は、青春というには少し年をとった二十八歳の健斗。
以前の職場を自己都合退職した後、資格試験の勉強を自宅でしながら、月に一、二度はさまざまな企業の中途採用試験を受けては落ちるということを繰り返している。
その彼の家に同居しているのが、八十七歳になる祖父である。
「じいちゃんはすっかり馬鹿になってしもた。死んだらよか」というのが口癖で、実際、服毒自殺を試みたこともあるのだが、その年齢からすれば「いたって健康体」で、健斗もその母もいささか持て余している。
「祖父がこの先五年も一〇年も生き続ければその間に母は祖父を絞め殺しかねないし、特別養護老人ホームはどこも順番待ちだ」というのが、現実なのだ。
そんな状況の中で、健斗はかいがいしく世話を焼くかにみせて、じつは祖父が社会復帰する訓練機会を奪い、弱らせようと企(たくら)むのである。
引用:東京新聞
なんだかネチネチした人の嫌な部分を描いていますが、 若年者世代の就労困難、 高齢社会がもろに現れたリアルな設定ですね。
同じような状況の人も多くいるだろうし、 そんな中、誰しもがこの主人公のような考えに至ってもおかしくないように感じます。
まとめ
小説を書くにはたくさんの語彙力も必要だし、 そのためには数え切れないほどの本を読んできたはずです。
そして羽田さんは読書に対して、 次のように言っています。
読んでいる間に読み手が何かに思いを巡らせ、何かを考える。
それで人間的に『成長』するわけではないし、『成果』を求めるのも間違いだ。ただ優れた本は、読み手の生活に別の角度から光を当ててくれる。
人のつながりを持つために就職をしたことも踏まえると、 心の動きや、感情の変化をすごく大切にしているんだなぁという印象を受けます。
それを言葉だけで表現し、 読む人の感情に働きかける小説を書けるなんて 本当に素晴らしい才能だと改めて感じました。